日本の滝100選

日本の滝100選とは、1990年に環境庁(当時)と林野庁の後援をうけ、緑の文明学会、グリーンルネッサンス、緑の地球防衛基金の3団体が主催した選考会により、応募ハガキ34万通、527滝の中から選出された全国100カ所の滝の事である。

しかし、私にとってこの100選というのは、あまり思い入れがなかったりする。というのも、私はこの1990年当時にはすでに各地の滝を巡り続けていて、「なんか知らんけど、気がついたらいつの間にか100滝が選ばれていた」という状況だったからである。

それにしても、いったい何の判断基準でこの100滝が選ばれたのかよくわからない。単純に得票数で決まったわけでもないらしい（まあ得票数だけで決めてしまうと組織票とかもあるので問題だろうが）。また、100選に選ばれたことで観光開発が加速し、見るに堪えない状況になっている滝もある（どことは言わないが）。100選ができた時に「開発されて環境悪化すれば100選取り消しもありうる」という話だったのだが、まだ取り消された例は無い。

とはいうものの、別にこれを否定しようというわけではない。日本人はこういうベスト・オブ・なんとかみたいな企画が好きだし、滝を見て回る一つの目安にはなると思うからである。ただ何のあてもなく滝を見て回るというのは大変な事だから、まずは100選から入るというのは大いにありだろう。その後で他の滝にも興味を持ってくれる人が出てくれば、“100選”の意義も大いにあるのではないだろうか。